はじめに:今の投資家の気持ちって?
最近、みんなの声にちょっとした緊張感が混じっている気がします。2025年3月31日時点の市場は、なんだかソワソワしているんですよね。インフレがまた来るかもしれない、関税が上がったらどうしよう、地政学リスクやスタグフレーションが怖い…。でも一方で、「ここでチャンスを掴みたい!」という前向きな気持ちもある。そんな投資家のリアルな心境を代弁してみると、こんな感じでしょうか:
不安な声:
- 「インフレ怖い。物価が上がったら資産が目減りするし、株も債券もやられそう。」
- 「関税怖い。貿易戦争が再燃したら、企業のコストが跳ね上がって市場が混乱しちゃう。」
- 「スタグフレーション怖い。経済停滞なのに物価だけ上がるなんて、どうやって資産守ればいいの?」
ポジティブな声:
- 「インフレでも強い企業に賭ければいいよね。値上げできる会社はチャンスだよ。」
- 「関税が上がっても国内産業が盛り上がるかも。新しい成長株が出てくるんじゃない?」
- 「スタグフレーションならディフェンシブな資産だ。安定している金で乗り切れるよ。」

市場って、結局は人間の感情の集まり。不安と希望が混ざり合って、毎日ジェットコースターみたいな値動きになっている気がします。
今の相場に表れる不確実性
このソワソワ感、実は相場にもモロに表れているんです。例えば:
- 関税の恐怖: 貿易関連株がニュースに敏感に反応して上下。為替もドル高に振れやすくて、「貿易戦争再来?」というムードが漂っています。
- 地政学リスク: 原油が乱高下したり、防衛株が急に買われたり。安全資産への逃避も目立つし、市場が「次は何が起きる?」とビクビクしている状態です。
- スタグフレーションの影: 経済指標が弱いのにインフレ圧力が消えないと、株価が方向感を失います。成長株もバリュー株も中途半端に動いている感じです。
ボラティリティが高いのも、セクター間のバラつきが大きいのも、この不確実性が原因なのでしょう。市場全体が、不安を隠しきれず落ち着かない人のようです。
過去に似た状況はあった?
こういう相場、過去にもあったんじゃないかと思って調べてみると、似たケースが見つかりました。特に近いのは2018年後半。ちょっと振り返ってみましょう。
2018年の相場ってどんな感じだった?
- 背景: 米中貿易戦争が本格化して、関税の応酬が市場を揺さぶりました。FRBの利上げペースが速まり、金利上昇への不安も広がりました。
- 動き:
- 年初は楽観ムードでS&P 500が最高値を更新(2,930ポイント)。
- 3月から関税問題が過熱し、10月に金利懸念で急落。
- 12月24日には「ブラッククリスマス」で底値(2,351ポイント)を記録。
- 投資家の心理: 「関税怖いけど経済は強いから大丈夫…いや、やっぱりヤバいかも」と右往左往。
今の相場とそっくりではないでしょうか?関税への恐怖、不確実性の高まり、ボラティリティの急上昇…。ただ、2018年はスタグフレーション懸念が薄く、地政学リスクも今ほどではなかった点が違います。
2018年はいつ持ち直した?
2018年の相場がどうやって回復したかも気になりますよね。
- 底打ち: 2018年12月24日(S&P 500 = 2,351)。
- 反発開始: 12月26日から買い戻しが入り、5%急騰。
- 本格回復: 2019年1月、FRBが「利上げ見直し」に言及し、米中交渉の進展期待も出てきて、1月末には2,700ポイント台に。4月にはほぼ元の水準(2,900台)に戻りました。

きっかけは、FRBのハト派転換と貿易リスクの緩和。企業業績の底堅さも後押しして、不安が和らいだのです。
今の相場へのヒント
2018年の教訓を今に当てはめると、持ち直しのカギは「政策の軟化」や「リスク要因の後退」にあるのかもしれません。もしFRBが利上げを控えたり、関税問題が落ち着く兆しが見えたりすれば、市場も一息つけるでしょう。ただ、スタグフレーションのリスクがある今は、単純な金融緩和だけでは足りない可能性もあります。過去と同じパターンとは限りませんが、不確実な中でもチャンスを見逃さない冷静さは大切です。
おわりに:投資家の気持ちと向き合って
結局、投資家の気持ちって市場そのもの。不安も希望も全部ひっくるめて、相場が動いています。今のような時期は怖いけれど、バーゲンセールのチャンスが転がっているかもしれません。2018年のように、底を見極めて動けた人が勝ち組になったわけですから。